はじめに

皆さんは、デグーという動物を知っていますか。最近、ペットショップで見かける人も多いのではないでしょうか。

今回はデグーの魅力についてまとめてみました。

 

デグー(Octodon degus)はゲッ歯目 テンジクネズミ亜目 デグー科 デグー属に属する齧歯類。

原産国はペルーアンデス地方の西部で、おもに草、樹皮、種子、果物、サボテン、穀物、トウモロコシの茎などを食べています。

 

体長は尻尾を含めなければ12cm – 20cmほどで、体重は350g以下。寿命は5年から8年。生後間もないころは、切歯は白く生後6か月頃でオレンジ色になります。

長い尾に茶色い体色は、一見大きなネズミのようですが、モルモットやチンチラなどのテンジクネズミの仲間。稀に青や銀に近い色味をもったブルーが存在します。その他、主にペット用にブラック、ホワイト、サンド、パイド(斑)などの色変種も生まれています。

目と首周りが白っぽくなっており、“光バンド”と呼ばれることがあります。尾の毛並みは滑らかで、先の部分が広がっているため“トランペット・テイル”と呼ばれています。

野生下では、亜熱帯気候で乾燥した標高1200m以上の山地の、岩場や断崖付近に生息しているため、リスやチンチラほどではないが高い脚力があります。齧歯類としては耳が非常によく、視力もラットやハムスターに比べると高く、色覚は二色型色覚ともいわれています。このため出来るだけ高地に登って聴覚・視覚を生かして周囲を警戒しようとする習性をもっています。

一般的には昼光性といわれていますが、野生下では昼・夜ともに活動することも多いようです。強い社会性をもった、小さな群れ(5~10匹)で生活しています。

 

完全な草食性で、糞尿の臭いや体臭はほとんどありませんが、ヤマアラシ亜目の多くの種同様、基本的にトイレの概念は薄く糞尿は垂れ流しです。

このサイズの齧歯類・哺乳類としては知能が高く、人間の3歳児並みとも言われています。コミュニケーションとして鳴き声による感情表現を行っており、その声は15種類以上あるといわれます。集中力・学習性があり、頭の良い個体であれば簡素な学習行動や芸を仕込む事が可能でもあります。

また、齧歯類の中でも好奇心旺盛で、社会性があることから、同サイズのハムスターやリスなどよりも人に懐きます。飼い主への信頼の表明の仕方はラットなどに近く、マッサージされることを好みます。非常によくなれた個体は、エサをねだったり、自分からすり寄ってくるなど、愛らしい姿をみせてくれます。

 

主食:牧草、デグー専用混合フードまたはチンチラ・モルモット混合フード 

ケージを用意する必要がありますが、活発に動くため、面積・高さの十分なものが望ましい。止まり木やステップを使って、高さや面積をいかしたレイアウトが良いでしょう。また、かじり木や、少し大きめの回し車などのおもちゃを設置するのも良いです。皮膚の洗浄や、ストレス解消のために、ケージ内には砂浴び場を設けるか、十分なスペースがない場合は、定期的に砂浴び容器を入れてあげるとよいです。

 

ヨーロッパなどではペットとして比較的人気のある種であり、近年日本でも人気が高まってきているデグー。5~8年の寿命と割と長く生きてくれ、人懐っこさもあるため、飼いやすさがあるのではないでしょうか。